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そもそもは、地域の人々の「お風呂場」である銭湯。

どんな銭湯であっても、毎日そこへ通ってくる常連さんが必ず居るものです。
常連さんに迷惑をかけず、銭湯での時間を快適に過ごすためにはマナーがつきもの。
マナーを守らずして愉しい銭湯ライフはあり得ません。
基本的には一般常識の範囲で、ちょっと考えればすぐに判断のつくことばかり。
是非、頭の片隅において、気持ちの良い銭湯巡りをお愉しみください。



まずは、基本中の基本から。例えば、東京都公衆浴場業生活衛生同業組合が配布する外国人向けのポスターには以下のことが書かれています(「」内のみ引用)。


◆「浴室に入るときにはパンツを脱いでください」
冒頭から笑ってしまうような話ですが、通常の銭湯は水着着用ではありません。たまに過剰に恥ずかしがる人を見かけますが、ご安心を。銭湯の御主人やおかみさん、利用客は人の裸なんて多分いちいち気にしません。過剰にタオルで体を隠し過ぎたりする方が、寧ろ不自然で浮いてしまうくらいです。周りを見て、他の利用客と同じように自然に振る舞えばいいのです。最初は気になるものですが、そのうち慣れてしまいます。


◆「湯船に入る前に汚れた体を洗い流してください」
これはどろどろに汚れた場合ばかりでなく、銭湯の入浴順序としてまずは最低限、前、後ろ、足の裏を丁寧に洗い流してから湯船に入りましょう、ということです。当然ながら、銭湯の湯船は利用客皆が共同で使うもの。皆がマナーを守ってこそきれいに使えるというものです。


◆「湯船にタオルは入れないでください」
テレビなどでよく温泉や銭湯にタオルを巻いて入っていることがありますが、通常、銭湯ではタオルを湯船につけることは禁止されています。頭の上に載せたり頭に巻いたりするのは問題ありませんが、その際にも湯の中には入れないように気を遣いましょう。


◆「シャワーは座って使い、使わないときは湯水を止めてください」
立ってシャワーを使うと、座って使うよりも周囲に飛沫が飛び散ります。銭湯では、シャワーや湯を体にかける場合には、隣の人に飛沫が飛ばないよう座って姿勢を低くし、静かに使いましょう。どうしても立ってシャワーを使いたい場合は立ちシャワーのある銭湯もあります。
また、湯水は当然幾らでも出てきますが、出しっぱなしにしないなどというのは常識の範疇ですね。


◆「洗濯はご遠慮ください」
銭湯の浴室で洗濯をしようなどという人はそう居ないと思われますが、一応。脱衣場に洗濯機があったり、コインランドリーが隣接している銭湯も多いので、洗濯はそちらで。
また、同じく禁止されていることの多いものに「毛染め」があります。これは設備を傷めてしまうためそうなので、毛染めはご自宅で。


◆「脱衣場に戻る際には濡れた体をふいてください」
浴室から上がった後、体をふくタイミングは二度あります。一度は浴室から出るとき。これは脱衣場を水浸しにしないためで(床板の傷みが早くなるそうです)、濡れた全身を手ぬぐいなどでとりあえずざっと拭きます。その上で自分のロッカーや衣服の入った乱れ籠のところに戻り、もう一度きちんと全身を別の乾いた手ぬぐいやバスタオルなどで拭きます。このため、手ぬぐいやタオルを少なくとも一枚、浴室に持ち込んでおきましょう。


◆ ◆ ◆
いかがでしたか? 組合が発信する最低限のマナーはこんなところです。
これらは基本中の基本ですので、ぜひ頭に置いてください。

次は、経験から会得した、知っておくといやな思いをしない(怒られない(笑))、
また、他の利用者にも迷惑をかけない、余所者的・一歩進んだマナーを御紹介しましょう。
◆ ◆ ◆


◆「浴室の出入口の窓はきちんと閉める」
焦って浴室に入ったりしたときに多いのが出入口の窓の閉め忘れ。初めて銭湯に行く場合に特にやってしまいがちです。特に冬場は、少しでも開いていると寒い空気が入ってきて他の利用客に迷惑となります。ドアはきっちり閉めるように心がけましょう(実際に注意された経験もあります)。


◆「湯船の湯を勝手に水でうめない」
銭湯では湯船の湯が熱いと感じられる場合が多々あります。特に東京は湯温が高いと聞きます。浴槽には、捻れば水が出るカランがついており、水でうめようと思えばうめることができます。しかし、湯温の感じ方や好みは人それぞれ。冬場などは帰り道に湯冷めしないために湯温を高く設定している場合もあるようです。それらのことを踏まえ、多くの人が入る湯船の湯を自分好みの温度にうめすぎるのは避けましょう。運が悪ければ常連さんに叱られてしまうことも。どうしても熱くて入れない場合は、近くの利用客に一言声をかけてから、水の出るカランのそばでうめすぎないように注意しつつ、極力少な目に水を出しましょう。


◆「他人の体をじろじろ見ない」
これはちょっとおかしな話ですが、たまに変にじっと見てくる人というのが居ます。いろんな意味で怖いので、これは避けましょう。


◆「湯船の縁には座らない」
たまに数人で来ているグループが、湯船の縁に腰掛けて談笑しているのを見かけます。これは邪魔になるのでやめましょう。他の利用者が湯船に入りたいと思ってもなかなか云いづらいものです。それに、湯船に入っている他の利用者にから見ても決して気持ちの良いものではありません。


◆「携帯電話を持ち込まない」
嘘のような話ですが銭湯に入りながら(浴室で)電話をしている人を先日見かけました(失笑)。電車で携帯電話を禁止している理由と同様、これは御遠慮願いたいところです。銭湯に入るときくらい電話は置いてきたって良いじゃないですか...。


◆「営業時間内に上がろう」
営業時間の中で銭湯を出るように心がけましょう。多少出るのが遅れたからと云って厭な顔をするおかみさんや御主人もそういないとは思いますが、中には閉店の30分くらい前になると一部の電氣を消しはじめるところもありますので、時間に余裕を持って出掛けることをおすすめします。


その他、細かいことですが、

・大きな声で騒がない
・借りた桶や椅子はさっと洗って戻す
・浴槽で泳がない(潜らない)
・湯に浸かるときには髪が湯に入らないようにする
・体についた泡や髪の毛はきれいに流してから湯に入る
・子供連れの場合は子供から目を離さない
 ...などがあります。

一見、とても面倒くさそうに思えるこれらのマナーですが、実際に自分が銭湯に行った時に、利用客の中にこのような人がいたら困るな...というようなものが結構多いのではないでしょうか。
銭湯はかつては人々の社交場でもあった場所。お互いを思い遣り、迷惑をかけないように心掛ければ、必ずや愉しい場所となる筈です。


しかし、残念なことに銭湯巡りをしていると、思いもよらないマナー知らずの人に出会うことがあります。そのため、今後も加筆・修正を加えて行きたいと思います。