| 東京浪漫劇場 > インデックス > 東京湯屋巡礼 > 港湯[中十条] |
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さて、本コンテンツ「東京湯屋巡礼」はその名の通り、館主が巡り歩いた東京の銭湯を、ごくごく主観的に記録するものです。巡礼の順序に特に意味はありません。それぞれ、銭湯の見所説明及び雑感、訪れた当時のデータを記載していきます。 |
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| ★シンプルながらくつろげる銭湯 記念すべき第一回は、北区中十条の「港湯」。JR十条駅とJR東十条駅に挟まれた住宅地の中にひっそりと建っている。 このあたりは、細い路地が迷路のように入り組んでおり、歩き慣れないうちは道に迷いがちだが、そんな時は煙突を目印に歩くと、大きく逸れずに銭湯を見つけることができることが多い。 港湯は少々地味で、これといって語るべき特徴もないが、個人的には非常に気に入っている銭湯のひとつである。昔ながらの番台に入浴料を払い、脱衣場に入ると、水槽の亀が迎えてくれる。 壁には近所の大衆演芸場、篠原演芸場のポスターが貼り出されている。このポスターは、この界隈の銭湯には例外なくある必須アイテム。銭湯にはコインランドリーが併設されている場合が多いが、港湯はそれがない代わりに、脱衣場に洗濯機が3台ほど置かれている。考えてみると、このほうが使う側としては便利なのではないだろうか。入浴時間を利用して洗濯ができる上、目に届くところにあるので安心だ。 浴室もまた、シンプルな内装。ペンキ絵やタイル絵、モザイクタイルなどはなく突き当たりの壁には白樺の描かれたクロスが貼られている。天井は、中央が吹き抜けになっている東京型。 個人的にはシャワーの勢いや気泡風呂の泡の強さなどが、弱すぎず、強すぎずでちょうどいい。以前は日曜に行くと茶褐色の薬湯を実施していたが、最近は出会う機会が少なくなったような気がしている(やっているのかもしれないが…)。 これといって特筆する点はないものの、私にとっては気持ちが疲れたときにふと訪れたくなる、癒しの銭湯である。 ※2008年7月末をもって、港湯は暖簾を降ろした。なんてことないところがいい銭湯だった。このページを見てくれている知人からの知らせで、数年ぶりに港湯の暖簾をくぐった。心なしか少し改装したように見える脱衣場に、来ないで過ぎた年月の長さを感じた。好きだった気泡風呂のちょうどいい泡加減にもう二度と入ることができないのかと思うとさすがに名残惜しく、何度も出たり入ったりを繰り返してしまう。 番台のご主人に最期の挨拶をしたい気持ちもあったが、ご主人の様子があまりに何気なくいつも通りだったので、かえって淋しさが込み上げて、またいつか来るようななんでもない挨拶だけをして脱衣場を後にした。 |
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