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★高い天井、心休まる銭湯

さて、今回は東京の玄関口、赤羽の住宅地にある玉の湯である。東京湯屋巡礼では、番台式の銭湯を優先的に巡っているのだが、手元の『東京銭湯マップ2002』を見る限り、番台式が多く残っている街というのはそう多くはない。何かのついでがある時に銭湯に…と思って『マップ』を開くとき、特にそう感じる。
銭湯巡りの目的は人によって様々だが、旧い建築を楽しみに行くのならやはり番台式だと私は思う。勿論、フロント式の銭湯も番台式と同様、いやそれ以上に営業努力をされている。

ここ赤羽周辺はそんななか、番台式の銭湯が結構頑張っている地域である。
玉の湯は、赤羽駅から住宅街の中をしばらく歩いたところにある。入った瞬間、私は一目でここが気に入ってしまった。なんといっても格天井の天井は高く、建物が立派。それにところどころ、硝子が歪んでいたりする。脱衣場には、昭和27年6月の「入浴者心得」が掲示されている。明るいうちに行ったせいか、窓から差し込む光の心地よいこと。しかも、浴槽の位置が東京型の銭湯では浴室の突き当たりに横長に配置されていることが多いのだが、ここは男女湯の境に沿って、入口から見ると縦長に配置されている。これも愉しい。
湯の種類は通常の気泡風呂やジェットバスに加え、ラジウム温泉、微温(ぬる)湯などがある。
派手さはないが、個人的にはキラリと光る名銭湯。今度は薬湯が実施される日に、是非もう一度訪れたいものだ。

※2008年9月末、玉の湯は暖簾を降ろした。このページを見てくれていた知人から廃業の知らせを受け、駆け込みで最終日に訪れたのが結局二度目にして最後の訪問となってしまった。改めて入る玉の湯は、年季の入った浴室のタイルが名状しがたい味わいをたたえ、浴槽の配置と雰囲気が京都で入った白川温泉を彷佛とさせた。もっとまめに通わなかったことが悔やまれてならない。


【玉の湯 銭湯データ】※2002年8月現在、女湯。現在は廃業。
玄 関 トイレ
様式 番台式 その他 血圧計、コインランドリー、ベビー用椅子
煙突 あり 浴 室
下足箱 おしどり錠 ペンキ絵 男女湯にまたがる富士山(絵師不明)
傘箱    タイル絵 なし
脱衣場 モザイクタイル画 男女湯の境に富士山
ロッカー おしどり錠 シャワー あり
乱れ籠 あり 立ちシャワー なし
体重計*    その他  
ドライヤー* おかま型×2台        ケロリン
マッサージ器 あり 椅子 なし
ベビーベッド 木製
扇風機(ファン) 扇風機型
気泡風呂
あり
休憩スペース ベンチ ジェットバス あり
中庭   座風呂 なし
広告看板   薬湯 火曜:ラベンダー湯、土曜:ローズマリー湯
ポスター あり その他 ラジウム温泉、微温湯